職種別トラブル集

【完全版】全16職種別・労働トラブル回避マニュアル
弁護士町田北斗

2018年登録・東京弁護士会所属
個々人が業種や職種毎のトラブルを予測回避するのは極めて困難です。
本サイトでは、過去に発生したトラブル事例を分析して回避することで、失敗しない企業・エージェントを選び抜き、安全なキャリア形成を支援します。

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【完全版】全16職種別・労働トラブル回避マニュアル

~あなたの職種に潜む「法的リスク」と「ホワイト転職の正解」~

一口に「IT業界」や「医療業界」と言っても、職種が違えば適用される法律の解釈や、起きやすいトラブルは全く異なります。 例えば、同じIT業界でも「SESエンジニア」と「WEBデザイナー」では、注意すべき契約書の条項が違うのです。

本ページでは、職種ごとの特有リスクを細分化して解説します。
あなたの今の職種、あるいは目指す職種をクリックして、自分を守るための知識と、トラブルを回避できるエージェント選びの基準を確認してください。


1. IT・Web・クリエイティブ職のトラブル

~契約形態と知的財産の罠~

💻 1-1. SES・客先常駐エンジニア

  • 危険信号: 「指示命令系統の混乱(偽装請負)」
  • 法的リスク: 契約上は準委任や請負なのに、常駐先の上司から直接指揮命令を受けるのは違法派遣(偽装請負)です。責任の所在が不明確になり、過重労働や契約外業務を押し付けられる温床になります。

🎨 1-2. WEBデザイナー・ディレクター

  • 危険信号: 「裁量労働制の悪用」
  • 法的リスク: デザイン業務は専門業務型裁量労働制の対象ですが、ディレクター業務は対象外の場合があります。不法な制度適用による「定額働かせ放題」に注意が必要です。著作権の帰属トラブルも多発。

🎮 1-3. ゲーム業界・CGクリエイター

  • 危険信号: 「デスマーチ(納期前の異常な長時間労働)」
  • 法的リスク: 「好きでやっている」という意識につけ込んだ、36協定の上限を超える違法残業。リリース直前の泊まり込み常態化は安全配慮義務違反に問われる可能性があります。

2. 建設・不動産・住宅業界の職種別トラブル

~2024年問題と古い商慣習~

🏗️ 2-1. 施工管理(現場監督)

  • 危険信号: 「4週4休未満・過労死ライン」
  • 法的リスク: 工期厳守のプレッシャーによる休日出勤の常態化。移動時間や朝礼、書類作成時間が労働時間に含まれていない(未払い賃金)ケースが非常に多い職種です。
  • [詳細記事] 施工管理の激務は法律違反?残業代請求とホワイト現場への転職

🔨 2-2. 建設現場職人・技能工

  • 危険信号: 「一人親方(偽装請負)」
  • 法的リスク: 実態は労働者なのに、強制的に個人事業主(一人親方)として契約させられ、労災保険隠しや社会保険料の会社負担逃れに使われるケースがあります。
  • [詳細記事] 「一人親方」扱いの罠。正社員として守られる建設会社を探す方法

🏠 2-3. 不動産営業(売買・賃貸)

  • 危険信号: 「歩合給トラブルとパワハラ」
  • 法的リスク: 固定給を最低賃金以下に設定し、過度な歩合給に依存させる給与体系。また、ノルマ未達に対する暴言やペナルティ(罰金)は違法性が高いです。
  • [詳細記事] 不動産業界のパワハラ・不当ノルマから逃げるための転職戦略

3. 医療・介護・福祉職のトラブル

~人命に関わる現場の労務問題~

💉 3-1. 看護師

  • 危険信号: 「前残業・委員会活動の無賃労働」
  • 法的リスク: 始業前の着替え、情報収集、時間外の委員会活動や研修。これらは法的に「労働時間」ですが、慣習として給与が支払われない病院が多く存在します。

👴 3-2. 介護職・ヘルパー

  • 危険信号: 「配置基準ギリギリのワンオペ夜勤」
  • 法的リスク: 休憩時間が取れない夜勤体制は労基法違反です。また、利用者の怪我などの事故発生時に、法人ではなく個人に損害賠償を求められるような契約は危険です。

💊 3-3. 薬剤師(調剤・ドラッグストア)

  • 危険信号: 「管理薬剤師の名義貸しリスク」
  • 法的リスク: 勤務実態がない店舗に管理薬剤師として登録させる(薬機法違反)。また、大手チェーンでの全国転勤強制など、労働協約に反する配転命令も問題になりがちです。
  • [詳細記事] 薬剤師の転職トラブル|年収ダウン提示と違法な店舗運営の見抜き方

👶 3-4. 保育士

  • 危険信号: 「持ち帰り残業と有休取得妨害」
  • 法的リスク: 壁面制作や指導案作成を自宅で行わせる「持ち帰り残業」は、黙示の業務命令として残業代請求の対象になり得ます。人手不足を理由にした有休拒否も違法です。
  • [詳細記事] 保育士の「持ち帰り残業」をゼロにする。ホワイト園を探すプロの視点

4. 物流・運送・ドライバーのトラブル

~2024年問題の当事者~

🚚 4-1. トラックドライバー(長距離・配送)

  • 危険信号: 「荷待ち時間の未払いと改善基準告示違反」
  • 法的リスク: 荷主都合の待機時間が労働時間として認められないトラブル。2024年4月からの時間外労働上限規制(年960時間)を守らない運行計画は違法です。
  • [詳細記事] 2024年問題で給料が下がる?運送業で生き残るための会社選び

🚕 4-2. タクシー・バス運転手

  • 危険信号: 「累進歩合制と事故賠償金」
  • 法的リスク: 事故時の修理代や賠償金を運転手に全額自己負担させる契約は、労働基準法違反の可能性が高いです(全額賠償の予定禁止)。
  • [詳細記事] タクシー会社の「事故弁償金」は払わなくていい?安全な会社の条件

5. 飲食・サービス・販売職のトラブル

~店舗ビジネスの闇~

🍽️ 5-1. 飲食・小売店長

  • 危険信号: 「名ばかり管理職」
  • 法的リスク: 権限も待遇も不十分なのに「管理監督者」扱いされ、残業代がゼロに。過去の判例でも違法認定されやすい典型的なブラック手口です。
  • [詳細記事] 飲食店長は残業代が出ない?「名ばかり管理職」で搾取されない転職法

💇‍♀️ 5-2. 美容師・エステティシャン

  • 危険信号: 「練習時間の賃金未払い・研修費天引き」
  • 法的リスク: 強制参加の練習会やモデルハントは労働時間です。また、退職時に高額な「研修費」や「違約金」を請求されるケースがありますが、多くは無効です。
  • [詳細記事] 美容業界の「辞めるなら研修費払え」は違法!サロン選びの法的チェック

6. 営業・事務・一般職のトラブル

~オフィス内の見えないリスク~

💼 6-1. 営業職(保険・証券・不動産以外)

  • 危険信号: 「みなし残業代のカラクリ」
  • 法的リスク: 求人票の月給が高く見えても、内訳が「基本給15万+固定残業代15万」のように極端な場合、残業代計算や退職金で大きな不利益を被ります。
  • [詳細記事] 営業職の「高年収」の罠。みなし残業とインセンティブの法的落とし穴

📄 6-2. 一般事務・経理・総務

  • 危険信号: 「契約社員の雇い止め・ハラスメント」
  • 法的リスク: 5年ルール(無期転換)直前の雇い止めや、閉鎖的な空間でのセクハラ・パワハラ。産休・育休の取得妨害(マタハラ)も依然として多いです。
  • [詳細記事] 事務職へ転職したい人が知るべき「無期転換逃れ」とハラスメント対策

⚠️ 弁護士からの警告

どの職種にも特有のリスク(落とし穴)があります。 これらを避けるためには、**「その職種の転職事情に特化したエージェント」**を選び、事前に内部事情(離職率、残業の実態など)を確認することが最も有効な法的自衛策です。

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